WordPressの改修費用の相場は? 改修が難しいサイトの特徴についても解説
WordPressを自社で制作した、業者に依頼して作成したものの社内のWeb担当者が退職した、業者が廃業になったりトラブルでやり取りや依頼ができなくなった、などの理由から改修できず困っているという方は非常に多いです。
実際、WordPressの改修の依頼はよく相談をいただきますが、
同じ修正内容でも構築方法によっては自社で制作したサイトよりも工数が上がったりするケースや
そもそもの構成から変更する必要が出てくるなどの場合はお断りさせていただくケースもあります。
WordPressの改修相場
筆者の個人的な肌感覚ではありますが、多くの業者を見てきた感じでは以下のような相場で対応しているケースが多いように思います。
あくまで目安でこの相場から離れた金額で対応しているケースもあり、サイトの規模や構成など様々な要素によって見積もり金額は変動するという前提は持っておくべきです。
テキスト/画像の修正・差し替え | 数千円〜 |
投稿機能やフォーム追加 | ¥25,000〜 複雑な機能がある場合は10万円を超えるケースも |
WordPress本体やプラグイン,PHPアップデート | 数千円〜 ※エラー発生時の解消は追加費用発生するケースあり ※PHPアップデートは |
セキュリティ対策(プラグイン導入/設定など) | ¥10,000〜 |
改修を断られる可能性があるケース
以下のようなサイトは制作会社やフリーランスに断られるケースもあります。
- WordPress本体やプラグインのバージョンが古いケース
- 内部構造が特殊であったり、破綻しているケース
- サイト規模が大きく、改修に係る影響範囲が大きい(もしくは単発で数千円も依頼のみなど)
弊社でも、内部構造が破綻しているサイトなどは工数が大きくなる/リスクが高いことなどを理由にクライアントの予算と合わずペンディングになる/お断りさせていただくケースも過去にありました。
また、規模が大きすぎる上に影響範囲が多く修正内容の割に費用がかかるケースや
数千円のみの依頼を単発で依頼するケースはそれなりの規模の法人では対応不可な場合もあります。
表からは見えない負債はこうした改修や運用の段階で出てくるケースもありますので、
初期の制作/構築については安かろう悪かろうで金額を基準にするのではなく、改修や運用までを含めて実務経験のあるフリーランスや誠実な制作会社にお願いすることが望ましいです。
そして、Webサイトは公開してからが本番です。
本格的に運用する場合は保守運用契約を結び、適切なサイト運営を維持できるよう努めましょう。
よくある勘違い
WordPressによくある勘違いで、制作会社に言われたから や調べたら出てきたから… という理由で以下を言われる方が多いですが、以下は正確ではありません。
長い間放置していると、バージョンの乖離で使用できないプラグインなどが出てきてしまい要望通りにサイトの改修ができないという事態にも陥ってしまいますので、適切な対応をしておきましょう。
※Woocommerce は確かに不具合多いですが。。
WordPressはセキュリティが弱い
WordPressはセキュリティが弱い、危険。。 という声を耳にしますが、実際はどうなのでしょうか?
結論としては、「正しい対策をしていれば、狙われるリスクは低い」ということです。
WordPressは世界、特に日本でのシェアが多いことから、狙われやすいかつ不正アクセス被害にあった母数も多いというのは事実です。
しかし、脆弱性のほとんどはWordPress本体ではなくテーマやプラグインであると言われています。
そのため、
- 不要なテーマやプラグインを削除
- 長期間更新がないプラグインはリプレイスもしくは削除を検討
- こまめに最新版にアップデート
- パスワードを複雑にしたり、WordPressにおけるセキュリティ対策を実施する
上記をしっかりと行っていれば、基本的には不正アクセスや攻撃のリスクをかなり低減させることができます。不正アクセス被害に遭い、その対処に大きな費用を支払うよりも、今後有効な対策に費用をかける方が将来的な投資としても費用対効果が高いです。
WordPressを使用したサイトを運用されている事業者様は、この機会にアップデートやメンテナンスを実施してみてはいかがでしょうか?
バージョンアップはしない方がいい
最近では聞くことは減ったものの「WordPressのバージョンは更新しない方がいい」「プラグインはエラーが起きやすいから更新しない方がいい」という声をたまに耳にします。
実際、改修や不正アクセス対策の依頼を受けたサイトの大半はアップデートがされていません。
なぜこのような通説があるかというと、WordPressでは本体のバージョンアップやプラグインのアップデートでエラーが発生したり画面が真っ白になって表示されなくなることが稀に起こります。
そうしたWordPressで発生しうることからそのような対処をされるケースを見かけますが、
セキュリティ面でアップデートしないことによるリスクが大きいです。
WordPress本体やプラグインのアップデートにより、サイトに不具合が発生した時の復旧費用よりも、
不正アクセスを受けた際の復旧費用の方が高い上に情報漏洩してしまうリスクも高まります。
不正な攻撃を受けてしまってはアップデート費用+復旧費用+情報漏洩した場合の対処 と
かなりの手間と費用がかかってしまいますので、バージョンアップは行っておくことが重要です。
※WordPress6.6以降はロールバック機能といってプラグインやテーマを自動更新に設定している場合、自動更新が実施されたあとにエラーなどがありウェブサイトが見られなくなってしまった場合、自動で以前利用していたバージョンに戻ってくれる機能が搭載されたため、保守運用を契約しない場合は自動更新しておくことをお勧めします。
まとめ
WordPrssの改修費用は内容によって数千円〜数万円(数十万円の改修も割合としてはそれなりにあります)と幅広く、業者によっても対応内容や費用は変動することが多いです。
(軽微な修正のみの対応はしていない業者や、保守契約を結んでいる場合のみ対応するケースもあり)
また、改修が難しい(業者によっては断られる)ケースとしては
- バージョンが古く、WordPress本体/プラグインがアップデートされていないケース
- 内部構造が破綻していたりサイト規模によるリスク、保守契約の有無による対応内容の制限
以上のようなサイトは依頼する内容/法人規模/保守契約の有無 などで断られるケースもあります。
ではどのようにしてサイトを綺麗に保ち適切に守りながら運用するためにはどのようにすれば良いか
ことについては次の記事で詳しく解説しますので、是非ご覧ください。